よく街中で見かけるようになった「免税店」。英語ではDuty Freeの表記がされています。   日本の街中ではドラッグストア・百貨店・家電量販店などでよく看板やのぼりが出ているのを見かけますね。      (出典:観光庁都道府県別消費税免税店数(2016年10月1日現在)について http://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000298.html)   免税店の店舗数はここ数年の間に増え続けています。上の資料を見ると、増えています。   それと同じくして訪日外国人の数も増え続けています。      となりました。   (出典:観光庁訪日外国人旅行者数(平成29年4月)に関する配布資料  http://www.mlit.go.jp/common/001184881.pdf)   旅行客の増加とともに増え続ける免税店。旅行客が増えるほど店舗での売上も期待できます。免税であれば浮いた税金の分買い物が可能なので、買い物がしやすくなります。   免税について知ってはいるけれども、細かいことまでは知らないという方に対して今回は分かりやすく免税のしくみを解説していきたいと思います。   観光庁の定義による免税店は以下の通りです。   1:場所   「免税店」の許可を受けた店舗であること。   免税販売は、誰でもできるものではありません。   まずは、店舗ごとに納税地を所轄する税務署長の許可が必要になります。   (出典:観光庁 「免税店とは」 http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/about.html)   免税店は、商品に対して消費税がかからない商品を扱う店舗のことを指します。   日本においては、普通何か商品を購入すれば8%の消費税が一律でかかりますが、。また、関税もかかりません。   その理由は「」です。   日本国内で消費できないので、購入した商品は出国する予定の人のみ利用できます。   免税といえば国際空港にある免税店を思い浮かべることと思いますが、免税店は出国手続きのゲートを抜けた後しかありません。   免税となる理由は「」です。   免税の対象者は出国予定の人のみです。   観光庁の定義によると、免税の対象となるのは以下の条件を満たす人です。   「非居住者」に対する販売であること。   (出典:観光庁 「免税店とは」 http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/about.html)   海外から旅行に来て帰りの便がある人のみ利用できます。これは海外在住の日本人であっても利用できます。(さらに詳しい区分については国土交通省の居住者/非居住者についての区分を参照してください)      (出典:観光庁 「免税店とは」 http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/about.html)   免税店で買えるものはどういったものがあるのでしょうか。免税店.jpによると、免税の対象になるものは以下のように記載されています。   原則全ての海外へ持ち出す物品を免税品として販売できます。   免税対象   原則全ての物品(金・白金の地金を除く)   免税対象外   サービス料や修理代など形がないもの(持ち出すことができないもの)のみ免税対象外   国別に輸出入の制限がある物品があります   (出典:免税店.jp 「免税になる対象品目」 https://taxfree.jp/items/)   基本的にすべてのものが購入できますが、あくまでも自分で使用するものであることが原則であり、購入したものを国外で販売したり、転売することは禁止されています。   通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)であること。   非居住者が事業用又は販売用として購入することが明らかな場合は、   免税販売対象外になります。   (出典:観光庁 「免税店とは」 http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/about.html)   また、免税の対象となる商品は2種類に分けられています。   一般物品   消耗品   一般物品は「形が残るもの」消耗品は「食品や飲料など、形が残らないもの」と分類できます。   この分類はさらに細かな規定があります。どちらの分類もので、注意が必要です。   (※2016年5月より免税制度改正により免税対象品の購入下限額の引下げが行われ、改正前:1万円以上から5,000円以上となりました。)      (出典:観光庁 「免税店とは」 http://www.mlit.go.jp/kankocho/tax-free/about.html)   免税店で免税品を購入するには、旅券の提示や必要書類に記入をする必要があります。   購入者と店舗側の対応については以下の通りです。   パスポートの提示   店側から渡される購入者誓約書への記入   出国時、税関へ購入者記録票の提示   パスポートの確認   購入者に購入者宣誓書へのサインを求める/サイン済み購入者宣誓書の保存(7年間)   購入者記録票の作成(パスポート等に貼付後割印を押す)   商品の引き渡し   日本人であっても免税制度を利用できることはご存知でしょうか。   「特定免税店制度」と呼ばれており、日本居住者であっても免税で買い物ができます。(ただし、最大購入金額は一人あたり20万円まで)   特定免税店制度が適用されているところは沖縄県のみで、平成10年4月から施行されています。   (参考:沖縄地区税関 沖縄型特定免税店制度 http://www.customs.go.jp/okinawa/11_tokumen/)   対象者は、利用できます(沖縄県内の離島へ行く場合は適用外)。パスポートは必要ありません。購入した商品は那覇空港にて引き渡されます。   沖縄県民や外国人であっても、一旦沖縄県外へ出てしまえば沖縄県内に戻っても課税はされません。   那覇空港内の免税店や、大型ショッピングモールでいうと世界中に店舗があるDFS グループのDFS T Galleria(DFS T ギャラリア)があります。   DFS T Galleriaは那覇空港からモノレールを使って20分程度で行くことができ、モノレール駅の「おもろまち駅」からすぐに行ける距離にあります。   DFS T Galleriaでは有名ブランドの店舗が軒を連ねており、商品も化粧水・香水・バッグ・時計・アクセサリーなどを取り揃えています。   国内小売価格より低い値段設定をしているものもあるようで、ショッピングには最適です。   さらに、特定免税制度があるため税金がかかりません。   買い物をするのにこれほど良いことはありませんね。もしDFS T Galleriaに好きなブランドがあれば、こちらでまとめ買いするのも良いかもしれません。   沖縄県外に在住の日本人であれば、旅行で沖縄を訪れた際に外せない場所の一つでしょう。      免税店は訪日外国人にとって税金がかからない分お得に買い物ができるとあって増加の一途をたどっています。   中国人の爆買いは少し落ち着いた印象を受けますが、それでも日本を訪れる外国人観光客は減っておらず、消費金額は増加しています。   実際に商品を見て買い物したいという外国人旅行客にとって、免税店の存在は歓迎すべきものでしょう。   また、日本在住の居住者であっても沖縄の特定免税店制度を利用してお得に買い物ができます。   ことにつながり、景気が上がる良い影響となります。   訪日外国人が増えているからこそ、免税制度を取り入れた店舗経営も今からの時代は必要と言えます。2020年の東京オリンピックまでにはさらなる訪日外国人の増加がありますので、店舗経営をされている方はそれより前に免税制度の利用を考えた方が良いでしょう。   ■免税POSレジで小売店のインバウンド対策~免税店になるには~   2020年に開催される東京オリンピックへ向け、日本は国を挙げて訪日観光客の増加を図っています。国内小売業者が取るべき対策の一つは「免税対応(免税対応POSレジの設置など)」でしょう。小売店が免税店となるために、どんなことが必要なのかまとめました。   ■免税体験隊!ベトナム人のトゥンくん、銀座で免税ショッピング   日本で普通に生活していて、消費税分を免税した買い物を体験することはなかなかありません。ベトナムから来日しているエンジニアのトゥンさんが、家族へのお土産を買いに銀座に行くということで、どんなふうに免税でのお買い物をしたのか、同行して体験してみました。