最後に「海外で飲食店を開業するための手順」の補足情報として、「今、最も海外進出のチャンスがある業種は〝飲食業〟である」というアンケートデータを紹介します。   毎年、海外ビジネス支援プラットフォーム「Digima~出島~」では1年間の進出相談と海外進出企業ならびに、海外進出支援企業を対象に実施したアンケートをもとに「海外進出白書」を作成しています。   最新の白書にて、海外進出をサポートする事業者に『今、最も「海外進出のチャンス」があると思う業種』についてアンケート調査をした結果が以下のグラフになります。   hakusho_inshokukaigyou.png   「飲食」という回答が60%を超え、最も多く寄せられる結果となりました。そして、「製造   業」「医療・福祉」「IT・通信」と続きます。   国内の飲食業を眺めてみると、コロナ禍からの立ち直りが進んでいる印象があります。加えて、宅配サービスが発展したことにより、外食産業が家庭内での消費活動に進出し、大きなチャンスが広がっているようです。そして、世界的には、健康ブームを背景に、日本食への関心の高まりがあります。これらを総合的に鑑みて「飲食業」にチャンスありと回答した専門家が増加しているようです。コメントには下記のようなものがありました。   「日本の料理や食材を活用したビジネスがますます盛んになってきているが、マーケットのニーズを十分に開拓できていない事象が多く見受けられる。」(マーケティングの専門家)   「世界中で食文化が多様化しており、海外市場での需要が高まっています。特に、日本の食文化やフランスのワインなど、各国の伝統的な食文化に注目が集まっている。」(マーケティングの専門家)   「飲食は日本においては成長しきっているが、ASEANにおいては今が成長期 。」(ASEANビジネスの専門家)   その他のコメントを見ていても、まだまだ日本食に関するニーズが大きいとされていました。最近までのインバウンドの盛り上がりによって「本物の日本食」へのニーズの高まりもあるでしょう。   一方で、そうしたチャンスを活かすために、ブランド確立は必要不可欠です。現状では、日本食の商機に目をつけた中国企業や韓国企業、そして欧米企業までが「日本食店」を運営し始めています。   そうした企業に日本食ニーズを奪われないためにも、「本物の日本食」を提供しているというブランドを確立していくことは重要です。チャンスを活かせるかどうかは、日本企業の取り組み方や工夫にかかっていると言っても過言ではないでしょう。   ▼   上記の内容をさらに深掘りした日本企業の海外進出動向を「海外進出白書」にて解説しています。   『海外進出白書(2022-2023年版)』には、日本企業の海外進出動向の情報以外にも、「海外進出企業の実態アンケート調査」「海外ビジネスの専門家の意識調査」など、全117Pに渡って、日本企業の海外進出に関する最新情報が掲載されています。   下記のバナーより「海外進出白書(※PDFデータ(A4サイズ)/全117Pの大ボリューム!)」無料ダウンロードが可能です。   【メルマガ】海外進出白書2023 (600 × 200 px).png